グアム・サイパン太平洋の伝説


二人の酋長の戦い

二人の酋長の戦い メトゴットの足跡

 グアムのチャモロ人達が語り継いでいる話に、2人の最強の酋長マタクアンナとガダオの伝説があります。

 マタクアンナはタモンの酋長でした。強さではどんな競争においても、これまでに誰一人としてこの酋長を負かした事のあるものはいませんでした。
 ガダオはイナラハンの新しい酋長でした。彼の強さについての噂話は、瞬く間にグアム中に広がり、マタクアンナの耳に届く所となりました。

腹を立てたマタクアンナは、ガダオに挑戦するためイナラハンへ向かいました。
 マタクアンナがイナラハンに到着した際、ガダオも戦いの準備をしました。

 そうしてガダオはマタクアンナにカヌー漕ぎの勝負を挑みました。2名の男は一艘のカヌーに背中合わせで座り、1人は北へ、もう一人は南へ漕ぎ始めました。
 2人が非常に強い力で漕ぎ続けた後、カヌーは酋長達の執念で真っ二つに割れてしまいました。

ガダオと彼が漕いでいたカヌーの半分はアスガデュサ湾に飛んで行き、そして後にそれがアスガデュサ島になったと言われています。
 マタクアンナと彼の漕いでいたカヌーの半分は、遠く北の方へ飛んでいきそのまま海をまっすぐに越えていきました。酋長とカヌーの半分が飛んで行った場所は、後にロタ島になったと言われています。


 この勝負は終わっていません。今でも一体どちらの酋長が強かったのか?
 今も論議が続いています。